LINCREIDANT

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世界背景

 リーフ・オヴ・レジェンズ『ホールスヘッデ』世界の宇宙がこの話の舞台です。
 この時代、宇宙はその大部分が開拓されつつあり、また一方で、広大な情報ネットワークや恒星間を自由に行き来できる船、そして歯止めのかからない武器の進歩を得た人々が、終わりの無い争いを繰り返しています。

 その荒んだ世界で傭兵を生業として生きている者たちが居ます。
 彼らの母星は遥か昔に滅び、その記憶を持つのは母星を脱出するために使った移民船唯一となっています。巨大な宇宙船を住処として各地の戦場を渡り歩き、傭兵法に則って戦場へ入ります。『傭兵法』はまた、どんな荒くれの傭兵でも侵す事はありません。法を無視した賊では、決して雇ってもらえないからです。雇われたとしても、十分な報酬は得られないでしょう。


自治交易船『リンクレイダ』

 全長13kmのこの船は内部に広大な空間があり、そこを居住区として傭兵のみならず、更に多く存在する一般人も生活しています。13kmというのは余りに巨大で一見鈍重に感じられます。がしかし、この船は『ベルシュングリュク』と呼ばれる現象により、物理的な負荷を与える事無く船体を加減速・旋回させる事ができるのです。
 また、一般の電磁シールドなどとは異なる防御装備も存在し、指向性エネルギー兵器、特に中性子ビームなどの厄介な攻撃を無力化することが知られています。

 リンクレイダは、『遠い昔に建造された船』ということ以外は全くの謎に包まれています。ケルンと呼ばれる船の中枢で全てを統括し、船の制御や進路設定のみならず、クライアントとの交渉事までやってのけます。ここには『選ばれた人』が居ると考えられています。

 リンクレイダと同様の性能を持つ船は他にいくつも存在します。また、この船から作り出される『モノ』にも、不思議な性能を発揮するものがあります。そのひとつに『ブロシオル』があるのです。


『リンクレイダ』の人々

 リンクレイダは本来は移民船だったのでしょう。『でしょう』というのは、船に残された歴史の記憶が全てで、実際に語り継がれた記憶など存在しないからです。

 リンクレイダはひとつの国のようなもので、内部では対立も起これば独自の文化が発達もします。ですがここの住民に言わせれば、ここほど安全で治安の良い場所はないといいます。実際、リンクレイダ内部では火器の使用が制限されており、ケルンによって少々偏ってはいますが治安も維持されています。

 リンクレイダは傭兵活動によって報酬と物資を持ち帰る事と引き換えに、安全な土地を提供しているとも言えます。
 事実、『リンクレイダ』の識別を付けずにクライアントの惑星上に降り立ち、独自に収入を得たり、強奪行為で金品を持ち替える事をリンクレイダは承認しています。彼らは『ラウプヴォーゲル』と呼ばれ、『傭兵』を選ぶか『ラウプヴォーゲル』を選ぶかは作戦前に自由に選べるようです。

 もちろん、識別を付けてない者はクライアントや仲間の傭兵に殺されようとも文句は言えません。逆に、識別を付けて傭兵活動以外の行為を行えばリンクレイダによって排除される事になります。



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